2012年04月30日

教えるということ

灰谷さんの文章を読むと背筋が伸びる。という生やさしいものではない。

刃物のような言葉は、この教師面した僕の身体を抉(えぐ)り悴(かじか)ませる。これほどまでに人生と教師という業を直結させ、あえぎ、その重さにのたうち回った人を僕は知らない。彼の文章は怒りともの悲しさで痛々しい。そして、だからこそなのかな、一縷の望みを感じる。子どもたちの「生きる」ということが示す希望性。安らぎ。かな


Aくんのこの優しさの前に、わたしたちは恥じる外ない。子どもを孤独に追いやっている社会が問題なのだが、それ以上に問題なのは、そのことに気づかない大人たちに囲まれて、子どもが暮らしているということである。
灰谷健次郎著『島へゆく』(理論社1981)


ナイーブな教師のあまりにも大げさな理想、人権派のセンチメンタルでは子どもは育たない。そう言い聞かせてきた。「子どもに寄り添う」という言葉を、無自覚に多用する教師が大嫌いで仕方がない。自分が救われるためだけの美辞麗句の世界は身の毛がよだつ。その言葉のルーツに明らかにこの人がいる。

でも、でもね、灰谷さんの文章を読んでいると、そういう灰谷言説に勝ち馬のごとく乗っかる人間にもまた、灰谷さんはイラだっているように思う(そんなことはまったく書かれていなのだけどね)。つまり、目の前の子どもというたった一人の人間から何を得、何を思い、この瞬間に何が為せるのかという差しの勝負をこそ、彼は僕たちに求めているように思える。


今ね雨が降ってきたよ。よい音なのに、僕の心は洗われないのよね。「ベストを尽くした」という慰めでは片付かない仕事に対して、僕は途方に暮れてる。



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