鈍才日記

『海辺のカフカ』より


すべては想像力の問題なのだ。僕らの責任は想像力の中から始まる。イェーツが書いている。In dreams begin the responsibilities－まさにそのとおり。逆に言えば、想像力のないところに責任は生まれないのかもしれない。このアイヒマンの例に見られるように
（前掲書pp.277-278）


カフカくんが唯一心を開ける大島さんが記したアイヒマンの実務録に残されたメモ。



「想像力」は「責任」であり、「優しさ」の源泉。

カフカくんも言ってるようにさ、人が何かを想像することなんてどうでもいいことじゃないのよね。人々がこの世界にあって何かを想像することは、ともて大事なことだと思う。現実とか実務とか限界とか「仕方がない」とかいうそんなトリックワードに踊らされてばかりの、想像力を欠いた無責任な人間を作り出してはいけないよね。想像力が人を押し留め、そして人をつないでいく。ジョン、きっとそうだよな。