2008年11月27日
海とヤドカリと僕
息子がポッケにしのばせ、
ヤドカリを我が家までこっそり連れてきた。
おとなしい子なものだから、
もっとおとなしいこいつを、
子分にしようと思ったのかもしれない。
そのヤドカリを海に還しに行く。
この前は確かに人だかりのあった場所なのに、
その海はもうずいぶんと長い間、
人々に忘れられたように静かな波音を立てていた。
11月の早い朝の海。
手遅れかと思ったヤドカリは海の音なのか匂いなのかで目を覚まし、
後ろ髪をひかれる様子もなく、
「当然だ」と言わんばかりに、
テクテクと、いや、カリカリと、
砂浜のモクマオウの下の、
アジサイのような花の咲く下草のさらに下に、
隠れて見えなくなった。
まるで帰るとこが予め用意されてたよう。
北風が強く、
ふきっさらしの何てことないこの海は、
ヤドカリにとってどういう場所なのだろう。
愚問か。。。
残された僕の偽善のこの身は、
何となく居心地が悪くなってその場を後にする。
けれど、ここまで来る理由から解き放たれたこの身は、
この頭でっかちな身を収める場所を探しあぐねてる。
僕はどこからやってきたのだろ。
それさえ分かれば、と思う。
今朝出発した場所ではないようにも思し、
これから向かわなきゃならないあの場所でもないように思う。
まさか砂浜のモクマオウの下の、
アジサイのような花の咲く下草のさらに下。。。
ってことはあるまいな。ハハハ。
キレイ。この花、なんていうんだろ。
Posted by sky1973629 at 21:45│Comments(3)
│日常
この記事へのコメント
素敵な文章。
カリカリが気に入りました。
僕も行きたくなりました。
その花、名護のビーチでもたくさん咲いてるね。
僕もその花の名前を知りたいさ。
カリカリが気に入りました。
僕も行きたくなりました。
その花、名護のビーチでもたくさん咲いてるね。
僕もその花の名前を知りたいさ。
Posted by みやじま
at 2008年11月27日 23:23

グンバイヒルガオ といいます。
Posted by みちおほち at 2009年01月02日 23:57
みちおほちさん>
ご教示ありがとうございます。グンバイヒルガオ。覚えました。身近なものから覚えなきゃいけないですね。
ご教示ありがとうございます。グンバイヒルガオ。覚えました。身近なものから覚えなきゃいけないですね。
Posted by コメスセイキ at 2009年01月07日 18:19