牧水的に

sky1973629

2008年06月28日 11:07

白鳥(しらとり)や
哀しからずや
空の青
海のあをにも
染まず
ただよふ




今朝、白サギが海の上を飛んでいるのを見て、また若山牧水の詩を想い出す。今週はこの詩に取り憑かれている。


なぜ牧水は「青」と「あを」の表記を区別したのだろう。確かに空の色と海の色は同じ「あお」なのだけれど違う。それを区別したかっただけなのか。んー、でもね、海岸近くを白い鳥が飛んでてもね、実際に空や海の色に染まりそうな感じはしないのです。なぜって、「あお」と「白」のコントラストがあまりにも鮮明すぎるから。逆にその白は際だってしまうのです。漂ってる感じなど伝わってこないのです。それよりは自己主張をしているような・・・。


んー・・・・酔いどれ詩人は、どんな情景を見て(思い浮かべて)この歌を詠んだのだろ。



と、そんなことはまったく考えなくても、すごくいい歌。周りに染まらず呑み込まれず、ぐぉーと自己存在を叫ぶこともなく、何となく漂ってる生き方。そういう生き方に魅力を感じるのは、もうすぐ35になる証左なりかな。

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