プライベートウニバースと涼しげに称しつつ、意外と熱く社会論を展開する
宮島くん
(笑)が、ジョンレノンについて書いている。
でもね、きっとジョンはね、疑問を持つとすぐ誰かに聞くんだよね。
なんで?なんで?なんで?って。
子供みたいに。
で、答えを見つけたら声高らかに叫ぶんだ。いい事思いついちゃった!
『戦争なんかするよりも愛する人とベッドで過ごそうよ』って。
ジョンレノンは僕も大好きだ。遙か昔、新潟の寒くて狭い部屋の中で、ギターを抱え
たジョンのポスターを、じぃーっと睨み続けたことを想い出す。でもなかなか実感は像
を結ばず、その実体は掴めないままだった。
僕はジョンの何に惹かれているのだろう・・・。
そんな難しいこと考えなくても、ジョンはそれだけで格好いい奴だった。もうとっくに
死んでたけど、いや死んでたからこそなのか、彼の半ばアナーキーな「スタイル」に
夢中だった。でもその嗜好はあくまで皮相的なものだった。なぜかって、あの『イマ
ジン』のビデオを直視することが、実は僕にはなかなかできなかったから。あまりに
痛々しくて。
じゃ、僕はなんでジョンが好きなんだ???
そんなこんなで沖縄に帰ってきたら、ようやく出逢ったの。そう、真心ブラザーズの『拝
啓、ジョンレノン』に。その「馬鹿な平和主義者」というフレーズに胸を突き刺された。そ
の言葉に強く切なく感動した。(そういえば、この曲を勧めてくれたのも、宮島くんだった
。いつもお世話になってる)
そうだ!ジョンはお馬鹿なのだ、と始めてその時に気づかされた(何年かかってんだ)
のだ。そう、ジョンはお馬鹿だから現実に拘泥せず、自由な羽を得て思ったことを包み
隠さず正直に語れるんだって!!あぁー、オーネスティ!!そんな感動だった。
僕はもうその時、すでにおとなに片足つっこんでいて、機微という大義名分の前で、
こそこそとズルをし始めていた。ズルへの弁解は社会性を帯び、「仕方ない」という免
罪符を得て、気が付けば我主なりと跳梁跋扈し始める。うわぉ、まさにおとなの世界。
僕のジョン理解は、もしかするとだよ、僕がおとなのズルをするようになるまで、うまく保
留されてログオフされていたのかもしれない。今考えるとそう思う。恐るべしジョン・・・・・。
ログオン。
おかげさまで、三十路も半ばですが、おとなの世界にどっぷり浸かるチャンスも逃し、か
といって子どもたちからは疎んじられるという・・・・悲しき宙ぶらりんを未だ味わっておりま
す。それを鈍才ともいう。サンキュウ、ジョンレノン。
敬具