僕の場所

sky1973629

2009年02月18日 23:00

内田先生のとこからのまた引き。


Yes, no matter how right the wall may be, how wrong the egg, I will be standing with that egg.
(そうです。壁がどれほど正しくても、卵がどれほど間違っていても、私は卵の味方です。)


村上春樹さんがエルサレム賞の授賞式で放った言葉。批判の矢を背に受け、そこまでしてたどり着いたイスラエルの地で語った言葉。


壁と卵の比喩。「卵」は弱者。力なき者。弱き者。


「卵がどれほど間違っていても、私は卵の味方」という春樹の立場に(彼の小説的立場に)、僕はずっと、生きる場所(意味)をもらい続けてきたように思う。内田先生の言うように、僕らは弱く、よく間違える。弱さゆえの苦しみ、迷い、疲労、そして間違い。そんなものが飽和状態になったとき、僕はいつも部屋の片隅で春樹を読み続けてきたように思う。うん。そうやって、僕は彼に許され続け、育てられてきた。